スポンサーサイト - --.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ソレハキットコイデセウ - 2014.09.28 Sun
赤いキリン - 2014.09.13 Sat
[季]
空を舞う紙ふぶきで
終わる場所が見つからない
疲れきったパレィドの
列をそっと抜け出して
永き時への旅人を
見送るために北へ奔った
戻ってきたときには
夏のすべては片付いているんだろう
[帰省]
山のないトウキョウは遠近法で描かれる
灰色にぼんやり浮かぶ未来都市
失意と憧れの色合いを絶妙に重ねてる
終わらないむかし話のたどり着くころ
山並みと田畑と追いかけっこをして遊ぶ
空はもう届かない 高笑いして離れてく
[通夜]
欠片を持っている一族と
忘れそうになることを言い直し
山荘の夜は更けていく
そこに 夏はすでに居ず
肌寒さがそうさせるのか
みんな静かで優しくいる
[未]
外へと続く順番待ちの
列に並びたがっている
小さくなった父の手をひいて
"もすこしだけ遊んでからにしよう"
[見張り]
逃げても逃げても追ってくる
父の故郷を引き離し
低い天井を支えるスカイツリーが
今日の日暮れに聳え立つ時
追手も やっと諦める
帰ろうヨコハマ
湾岸道路の左手で
「おかえり」を言う
放射熱をまだ少し蓄えた
赤いキリン

